松山・由良里の湯の閉館理由とは?跡地の現在と再開の噂を徹底調査
愛媛県松山市久米窪田町で長年愛され、地域住民やサウナ愛好家のオアシスとして親しまれた「天然温泉 由良里の湯」。2016年3月末に惜しまれつつ閉館してから歳月が流れた今なお、地元サウナーや温泉ファンの間では「なぜあんな名館が閉鎖したのか」「跡地はどうなっているのか」「再開や復活の可能性はないのか」という声が絶えません。
松山市内屈指の広さを誇ったサウナや冷涼な水風呂、良質な自家源泉、充実した家族風呂など、当時のスペックは現在のサウナブームの基準で見ても極めて高い水準を誇っていました。本稿では、由良里の湯が閉館へと至った構造的要因や経緯の詳細まとめをはじめ、2026年時点における跡地の現状、ネット上で定期的に囁かれる再開説の真偽、そして当時のリアルな評判と温浴業界の動向まで、客観的データと取材知見をもとに徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:由良里の湯の閉館理由は、源泉や設備の大規模老朽化に加え、光熱費・燃料費高騰と松山市周辺における温浴施設間の激しい競争激化が重なったこと。
- 要点2:現地(久米窪田町)の建物はすでに解体されており、2026年現在において「由良里の湯」としての営業再開・復活の計画は存在しない。
- 要点3:当時のサウナ・水風呂・家族風呂の完成度は極めて高く、地方スーパー銭湯が直面する事業承継や設備更新コストの難しさを象徴する事例となった。
【閉館の全貌】松山・由良里の湯が惜しまれつつ幕を下ろした真相と経緯
松山東部エリアの主要幹線道路近くに位置し、広大な駐車場を備えていた「天然温泉 由良里の湯」が営業を終了したのは2016年(平成28年)3月31日のことでした。閉館の一報が告知された際、フロント周辺や館内掲示板の前には立ち尽くす常連客の姿が多く見られ、地域社会に大きな衝撃を与えました。
閉館の決定的な背景には、単一の要因ではなく、複数の経営環境の悪化が複雑に絡み合っていました。第一に挙げられるのがボイラーや配管、濾過循環設備などの経年劣化です。2000年代初頭の開業から10数年が経過し、地下深くから温泉を汲み上げるポンプや熱交換器の大規模改修に億単位の設備投資が必要となるタイミングを迎えていました。
第二に、エネルギーコストの上昇と競合環境の激変です。松山市および隣接する東温市周辺は、道後温泉本館をはじめ、「東道後のそらともり」「天然温泉 キスケの湯(現・伊予の湯治場 喜助の湯)」「見奈良天然温泉 利楽」など、強力な資本力や宿泊・飲食複合設備を持つ大型温泉施設がひしめく全国屈指の激戦区です。低料金・大衆路線を貫いていた由良里の湯にとって、客単価の維持と光熱費負担の増加は収益性を著しく圧迫する要因となりました。
運営会社による慎重な経営判断の結果、将来的な回収見込みが立たない巨額改修を断念し、定期借地契約の満了や施設運営の見直しに伴って完全閉館という苦渋の決断が下されました。

【当時の実力検証】天然温泉・サウナ・家族風呂が愛された理由
由良里の湯が閉館から長い年月を経ても語り継がれる最大の理由は、その突出した浴場クオリティと利便性にありました。泉質、サウナセッティング、浴槽バリエーションの三拍子が揃っており、日常使いのスーパー銭湯として松山市民の生活に深く根付いていたのです。
地下約1,000メートルから湧出していた自家源泉は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)の特性を持ち、肌触りが柔らかく湯冷めしにくい良質な泉質でした。大浴場には開放感のある露天風呂、歩行浴槽、電気風呂、ジェット噴流バスが配置され、湯治感覚で通う高齢者から仕事帰りのドライバーまで幅広い層で賑わっていました。
特筆すべきはサウナと水風呂のセッティングです。段差が深く天井が高いタワー型の遠赤外線スタジアムサウナは、しっかりとした熱圧と湿度を保持。サウナ室を出てすぐの場所に設置された水風呂は、深さと広さが十分に確保され、四国のサウナーから「動線と冷却効率が完璧」と絶賛されていました。また、露天スペースには外気浴用のベンチや寝転びスペースが設けられ、昨今のサウナブームを先取りした構造となっていました。
さらに、愛媛県内の温浴施設文化として人気の高い家族風呂(プライベート露天付き個室)も多数完備。小さな子ども連れのファミリー層やプライバシーを重視するカップルにとって、予約して手軽に天然温泉を満喫できる貴重な拠点でした。
【施設スペック比較】在りし日の由良里の湯と松山市内温浴施設データ
由良里の湯の当時の営業データと、松山エリアにおける主要温浴施設の特徴を客観的に比較すると、同館がいかにコストパフォーマンスとサウナ機能に優れた施設であったかが浮き彫りになります。
| 施設名・項目 | 泉質・サウナ特徴 | 料金体系(大人・入浴) | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 天然温泉 由良里の湯 (2016年閉館) | Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 大型タワーサウナ+深水風呂+家族風呂 | 当時:約500円〜600円前後 (家族風呂は室料別途) | 圧倒的な地域密着型コスパ。サウナ動線と水風呂の質の高さで日常利用の最高峰だった。 |
| 伊予の湯治場 喜助の湯 (JR松山駅前) | 含弱放射能-Na-塩化物温泉 鬼サウナ・自動ロウリュ・超冷水風呂 | 約750円〜950円前後 (時間帯・プランによる) | 積極的な設備投資で西日本屈指のサウナ特化型エンタメ施設へ進化。集客力で市場を牽引。 |
| 東道後のそらともり (日尾駅・南久米町) | アルカリ性単純温泉(美肌の湯) セルフロウリュサウナ+宿泊客室 | 約1,200円〜(館内着込) 日帰り高級リゾート仕様 | 高付加価値・滞在型モデルで差別化。日常銭湯とは異なるラグジュアリー路線で大成功。 |
| 見奈良天然温泉 利楽 (東温市見奈良) | Na-炭酸水素塩温泉 四国屈指の広大露天・家族風呂完備 | 約800円〜1,000円前後 複合商業施設併設 | アウトレット・宿泊・観劇等との複合シナジー。郊外型ファミリー・観光客を幅広く吸収。 |

【現地調査】久米窪田町の跡地は現在どうなっているのか?
閉館後に最も多くの利用者が気にかけているのが、「松山市久米窪田町303-1」の広大な跡地の現状です。
結論から申し上げますと、由良里の湯の建物および付帯設備は閉館後に完全解体・更地化されました。温泉を汲み上げるための塔やシンボルであった建物は現存していません。解体工事が完了した後は、土地の再開発が進められ、流通・商業拠点や事業用敷地として転用されています。
インターネット上の掲示板やSNSでは、「居抜きで新しいスーパー銭湯が入るらしい」「別の温泉事業者が買い取って再開を計画している」といった噂が定期的に浮上することがありました。しかし、これらは根拠のない伝聞に過ぎません。一度源泉の揚湯設備を停止し建物を解体してしまうと、再度温浴施設を一から建設するには10億円規模の莫大な初期投資が必要となるため、同地において由良里の湯が復活・再建される計画は一切存在しないのが現実です。
【ネットの反応と口コミ】地元松山市民やサウナーが語る生の声
地域密着型コミュニティやSNS、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の温浴・四国スレッドに記録されている利用者の声からは、同館がいかに生活の一部として愛されていたかが窺えます。
「仕事帰りに国道11号から久米窪田へ曲がって入る由良里の湯が日課だった。サウナの広さと水風呂のキンキン加減は、今のブームの施設と比べても全く遜色なかった」(松山市・40代男性)
「小さな子どもを連れて気兼ねなく入れる家族風呂が重宝していた。料金も良心的で、親戚が集まったときは必ず利用していたので、閉館を知ったときは本当にショックだった」(松山市・30代女性)
「松山東部で手軽に行ける銭湯が減ってしまい、由良里ロスが数年間続いた。あのどっしりとした湯船と塩サウナのコンディションが今でも恋しい」(松山市・50代男性)
ネット上の声を総括すると、単に「お風呂に入る場所」という枠を超え、家族の思い出の場や心身のリセット空間として多くの人々の記憶に刻まれていることが分かります。
【業界分析】地方スーパー銭湯の淘汰と温浴ビジネスの構造的課題
由良里の湯の閉館は、愛媛県内の一温泉施設の終焉にとどまらず、1990年代後半〜2000年代前半に日本全国で急増した「第一世代スーパー銭湯」が直面している構造的課題を色濃く反映しています。
スーパー銭湯ビジネスは、典型的な「装置産業」です。開業から15〜20年が経過すると、高熱・多湿・塩分に常時晒されるボイラー、チラー(冷却機)、配管、浴槽防水層の全面改修が不可避となります。この修繕費は数千万円から数億円にのぼり、日帰り入浴料(500円〜700円程度)の積み上げだけで回収することは極めて困難です。
さらに、近年急激に進んだ原油・重油価格の高騰、電気料金の上昇、人手不足による人件費高騰が追い打ちをかけています。生き残りを図る施設は、「高付加価値化(リニューアルによる客単価1,500円〜2,000円化)」「コワーキングや宿泊・飲食の複合化」「サウナ特化型エンタメ化」へと舵を切っていますが、敷地条件や追加投資力の有無によって明暗がくっきりと分かれています。
【プロの結論】温浴施設を選ぶ基準と今後の地域インフラの行方
私たち利用者が地域の温浴文化を支え、満足度の高いサウナ・温泉体験を享受し続けるためには、施設側のビジネスモデルを理解した上で賢く選定することが重要です。
【選ぶべき・おすすめできる施設の条件】
・設備の修繕や衛生管理(水質検査・清掃)に継続的な投資が行われている施設
・明確なコンセプト(本格サウナ特化、滞在型リゾート、純粋な湯治型源泉掛け流しなど)を持ち、適正な入浴料金を設定している施設
・飲食やリラクゼーションなど、入浴以外の付加価値が充実している施設
【利用にあたって留意すべき施設の傾向】
・設備故障(ジェット噴流の停止、サウナヒーターの出力低下など)が長期間放置されている施設
・極端な低価格据え置きにより、清掃頻度やアメニティ品質が低下している施設
由良里の湯の歴史は、優れた施設であっても「適正な利益確保と大規模修繕サイクルの維持」が成立しなければ存続できないという、地域インフラのシビアな現実を私たちに教えています。
【由良里の湯】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:由良里の湯はいつ閉館しましたか?
A1:2016年(平成28年)3月31日をもって全館閉館しました。開業から約10数年にわたり営業を続け、松山市民に広く親しまれました。
Q2:由良里の湯の跡地は現在どうなっていますか?再開の予定はありますか?
A2:閉館後、建物および温泉設備はすべて解体・撤去され、敷地は事業用・商業用拠点等として再開発されています。由良里の湯としての営業再開や復活の予定は一切ありません。
Q3:由良里の湯の閉館理由はなんだったのですか?
A3:主な要因は、温泉汲み上げ設備やボイラー・配管など施設全体の大規模老朽化、維持管理・燃料費コストの高騰、そして松山市周辺における大型温浴施設との競合激化に伴う経営判断です。
Q4:松山市内で由良里の湯のようなサウナや家族風呂を楽しめる代替施設はありますか?
A4:サウナ環境を重視するなら「伊予の湯治場 喜助の湯」、上質な温泉空間や家族風呂・リゾート感を求めるなら「東道後のそらともり」や東温市の「見奈良天然温泉 利楽」などが代表的な代替候補となります。
まとめ:愛媛の温浴史に刻まれた名湯の記憶
松山市久米窪田町で数多くの人々の心と身体を温め続けた「天然温泉 由良里の湯」。閉館から時を経た現在、現地にその姿を見ることはできませんが、広々としたスタジアムサウナの熱気、心地よい水風呂、家族と過ごした露天風呂の記憶は、今なお多くのサウナーや地域住民の胸に鮮明に残っています。
由良里の湯が遺した教訓と温浴文化への貢献は、現在進化を続ける四国・松山のサウナ・温泉シーンの礎となっています。在りし日の名館に敬意を表しつつ、今ある地域の素晴らしい温浴施設を大切に利用していくことが、豊かな温泉文化を未来へと繋ぐ確実な一歩となります。 (出典: 由良 里 の 湯(Yahoo!ニュース))